Share the message

タイでも帯状疱疹は予防できる!元気なうちにワクチンを。

今、帯状疱疹(たいじょうほうしん)が増えている理由

水痘(水ぼうそう)と、帯状疱疹は、ともに「水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)」が起こす病気だとご存知でしょうか。

近年、帯状疱疹にかかる方が増えてきています。日本では、2014年から小児の水痘(水ぼうそう)ワクチンが定期接種となりました。定期接種、つまり法律上、子ども全員が接種対象となります。タイに住む小児にも、水痘ワクチンの接種が推奨されています。その結果、子どもが水痘にかからなくなりました。これが、実は帯状疱疹の発症率の増加につながっているのです。

本来、子どもが水痘になると同居中の家族は必然的に水痘ウイルスにさらされ、大人の身体の中でも、子どものころにかかった水痘の免疫が再び活性化されていました。

つまり、子どもの水ぼうそうが減ると、大人の水痘の免疫が下がったままになり、帯状疱疹になりやすくなる・・・ということになります。

帯状疱疹(Shingles)とは

水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)は人に感染すると、水痘を起こした後、脊髄から出る末梢神経の根元の部分に隠れて潜伏します。通常は、免疫力によって活動が抑えられています。

しかし、加齢や病気、強いストレスや薬剤などが理由で、身体の免疫力が下がるとウイルスが再活性化し、帯状疱疹を起こすことがあります。隠れている神経に沿ってウイルスが増殖し、その神経が分布している皮膚に水疱を伴う炎症を起こします。

神経の分布に沿って、発疹が帯状に出ることから帯状疱疹と呼ばれています。身体の左右どちらかだけに出ることが特徴です。強い灼けるような痛みを伴うことが多く、症状は2~4週間ほど続きます。多くは腰回り、顔や腕、胸、背中、首になどに症状が出ます。

ウイルスが目や耳のあたりに病変をつくると、顔面神経麻痺(顔がゆがむ)、角膜潰瘍、耳の痛み、めまい、味覚障害などをおこすことがあります。疲れがたまった時に目や耳の周辺に発疹ができて痛みがあるときは要注意です。

50歳以上で発症率が上がり、80歳になるまでに3人に1人が帯状疱疹を経験する、との推計もありますが、最近では若年層にも多く見られるとの報告もあります。十分な休養が取れていない授乳中のママなども注意したい病気です。

帯状疱疹後神経痛(PHN)

皮膚症状が治った後も、何ヶ月、何年も神経痛が残って「灼けるような痛みで眠れない」「いつもチクチクシクシクしていて不快」といった、日常生活に影響をおよぼす後遺症が出やすい疾患でもあります。これは、再活性化した際に、神経が傷つくことにより痛みが残ってしまうためです。帯状疱疹にかかった人の20%がこの後遺症が残るとされています。

帯状疱疹の予防

子どもの時に水痘に罹っていても、そのときに作られた抗体は20年後ぐらいには弱くなります。

帯状疱疹の発症する年代が50代~60代に多いことと、加齢によって免疫力が低下するにしたがって重症化したり、合併症である「帯状疱疹後神経痛」を発症するリスクが高くなることから、2016年から、日本では特に50歳以上の方に、水痘ワクチンの接種が推奨されています。

ひどい痛みを長く引き起こす帯状疱疹をワクチンで予防できるなら、50代以上の方はワクチン接種を検討しても良いかもしれません。サミティヴェート病院スクムビットでは、内科で帯状疱疹ワクチン (Zostavax)の接種が一本6,661THBで可能です(2018年8月現在)。このワクチンは、1回の接種で、60歳以上の成人において帯状疱疹に対して51%、帯状疱疹後神経痛(PHN)に対して67%の予防効果があり、約5年は効果が持続するとされています。

なお、このワクチンは弱毒化した帯状疱疹ウイルスから作られた生ワクチンなので、妊娠中や、免疫機能に異常のある場合、免疫力を抑制をする治療を受けている場合(ステロイド内服、免疫抑制剤の内服中など)はワクチン接種ができませんのでご注意ください。

参照:

https://www.cdc.gov/vaccines/vpd/shingles/public/zostavax/index.html

Rate This Article

User rating: 4.25 out of 5 with 8 ratings

おすすめの医師

Payia Chantadisai, M.D. Summary: 内科 Infectious Diseases